あるかもしれません。
「再生医療」という新しい選択肢があります。
再生医療は、これまで治療法がなかった病気に対する新しい治療法として注目されており、従来の治療法が選択できない場合の代替療法としても用いられることがあります。「病気の原因を取り除く」のではなく、「動物の体に生まれつき備わっている力や免疫を高めることで進行や症状を抑える」という考え方の治療法になります。
当院では3つの再生療法をご提供しています
PRP療法は、その子から採血して作ったPRPを患部に注射し、自然な治癒反応を利用して、傷んだ組織を修復し炎症を軽減させます。自身の血液を使うため副作用がなく、非常に安全性の高い治療法です。
採血
遠心分離
PRP作成
患部注入
動物の体には、様々な器官や臓器に変化(分化)する、〝幹細胞〟と呼ばれる細胞があります。幹細胞は言わば何にでもなれるスーパーマンのような細胞で、骨・軟骨、筋肉、心筋、血管を形作る細胞に分化します。幹細胞には骨髄幹細胞と脂肪幹細胞があり、皮下脂肪に含まれる脂肪幹細胞を用いた療法が脂肪幹細胞療法になります。
脂肪幹細胞療法は、脂肪から抽出した幹細胞を体外で増やし、それを体内に戻すことで、機能が低下した臓器や損傷を受けた臓器を回復させようという治療法です。幹細胞は拒絶反応を起こさないため安全性の高い治療法になります。
その後、本培養をして細胞の数を増やしてから細胞を回収。洗浄して患部へ投与(点滴または注射)します。
体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を除去する「免疫」は、がんの発生や転移にも密接な関係があることがわかっています。
これまでがんの治療は手術で取り除くか抗がん剤を使用するのが一般的でしたが、近年は動物が本来持つ免疫力を高めることで発症や増殖を抑えたり、がん細胞を攻撃しようという治療法の研究が進んでいます。免疫細胞療法はこの理論に基づいており、大きな特徴として①副作用がない ②延命効果が期待できる ③QOL(生活の質)があがる ④他の治療との併用が可能 相乗効果も期待できる—ということが挙げられます。
免疫細胞療法には2つの種類(「特異的」免疫療法と「非特異的」免疫療法)があります。
採血→単球培養して通常の1000倍にリンパ球を活性化
がん細胞→採取してすり潰し、樹状細胞と一緒に培養
一緒に体内に戻してがん細胞を攻撃します。
採血してリンパ球を抽出し、活性化かつ増殖させて体内に戻します。免疫力が高まり、がん細胞を攻撃する働きが増強されることで症状の進行やがん細胞の増殖を抑制することが期待できます。
そんな飼い主様の気持ちに寄り添うために、
「再生医療」という選択肢を。
治療にはいつか限界が来るけれど、
私たちはその子その子の尊厳を守りながら
治療の限界に挑戦します。